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日本の労災保険 遺族補償年金の改正 — 遺族1人の場合を給付基礎日額175日分に一律化・夫の受給要件撤廃(2027年4月1日施行)

一次出典は日本政府の発表(日本語)です。

2027年4月1日から、日本の労災保険の遺族補償年金は、遺族が1人である場合に給付基礎日額175日分が一律で支給され、夫にのみ課されていた年齢・障害の要件が削除されて、配偶者は妻・夫の区分なく受給資格者となります。また、政令で定める特定の疾病が原因である療養補償給付・休業補償給付等の請求権の消滅時効が2年から5年に延長されます。

主な情報

施行日 2027年4月1日(令和9年4月1日)。ただし農林水産業の暫定任意適用の廃止に関する規定は、公布の日(2026年7月17日)から起算して5年を超えない範囲内において政令で定める日
遺族が1人の場合の年金額 給付基礎日額153日分(遺族が妻のみで55歳以上または厚生労働省令で定める障害の状態にある場合は175日分)→ 一律175日分(別表第1)。2人201日分・3人223日分は変更なし
夫の受給要件の撤廃 夫にのみ課されていた支給要件(妻の死亡当時55歳以上または一定の障害の状態)を撤廃 — 法文上の「夫については60歳以上または厚生労働省令で定める障害の状態」という要件を削除(第16条の2第1項)。55歳以上60歳未満の区分には父母・祖父母・兄弟姉妹のみが残る
請求権の消滅時効 療養補償給付・休業補償給付・葬祭料・介護補償給付等は2年 → その性質上判断が容易でない疾病として政令で定めるものが原因である場合は5年(第42条第1項ただし書)。厚生労働省の概要は脳・心臓疾患、精神疾患、石綿関連疾病を想定。障害補償給付・遺族補償給付等は従前どおり5年。労働基準法上の災害補償の請求権も同趣旨で2年→5年
経過措置 施行日前に支給事由が生じた遺族補償年金等の遺族の範囲・順位・受給権の消滅・支給停止の規定、施行日前の期間に係る年金額、施行日前に発生した疾病を原因とする請求権の時効は、いずれも従前の例による(改正法附則第2条・第5条)

最終確認:

日本は労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律(令和8年法律第60号)を2026年7月10日に可決・成立させ、7月17日に公布し、2027年4月1日に施行する。遺族補償年金等において遺族の数が1人である場合の年金額が、給付基礎日額153日分(遺族が妻のみで55歳以上または厚生労働省令で定める障害の状態にある場合は175日分)から一律175日分に変わる。また、夫にのみ課されていた支給要件(妻の死亡当時55歳以上または一定の障害の状態)が撤廃され、受給資格者の区分が「妻または60歳以上・一定の障害の夫」から「妻または夫」に整備される。あわせて労災保険給付の請求権の消滅時効に特例が新設され、その性質上、災害補償の事由に該当するか等を容易に判断することができない疾病として政令で定めるものが原因である場合、療養補償給付・休業補償給付・葬祭料・介護補償給付等の時効が2年から5年になる。特別加入団体の要件の法定化(承認団体)、社会復帰促進等事業の決定に対する不服の審査請求の窓口の変更、農林水産業の小規模個人経営の事業に係る暫定任意適用の廃止も併せて行われ、船員保険法・石綿健康被害救済法・労働基準法も同趣旨で改正される。

以下の要約は政府発表・一次出典に基づく事実整理であり、政策への評価や意見ではありません。

国レベルの制度に基づく整理です。市区町村により制度・運用が異なる場合がありますので、申請前に公式窓口でご確認ください。

よくある質問

2027年4月1日より前にすでに受けている遺族補償年金も175日分に上がりますか?

施行日前に支給事由が生じた遺族補償年金等の遺族の範囲・順位・受給権の消滅・支給停止の規定と、施行日前の期間に係る年金額は従前の例によります(改正法附則第2条)。ご自身の事案への適用の有無は、所轄の都道府県労働局にご確認ください。

夫も、妻が業務上死亡した場合にすぐ遺族補償年金を受けられるようになりますか?

改正により、夫にのみ課されていた要件(妻の死亡当時55歳以上または一定の障害の状態)が撤廃され、受給資格者の区分が「妻または60歳以上・一定の障害の夫」から「妻または夫」に変わります(厚生労働省の概要)。ただし遺族補償年金を受けることができる遺族は、労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた配偶者等であり、全員がそれぞれ受けるのではなく、そのうち最先順位者(受給権者)のみが受けます。

労災の請求の時効が5年になる疾病は何ですか?

その性質上、災害補償の事由に該当するか等を容易に判断することができない疾病として政令で定めるものです。厚生労働省の概要は、具体的に脳・心臓疾患、精神疾患、石綿関連疾病を想定していると記載しています。厚生労働省は、改正法の施行に必要な関係政令・省令について、今後、労使等の関係者の意見を聴きながら検討する予定としています(基発0717第2号)。

一次出典

厚生労働省「労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律(令和8年法律第60号)の概要」(PDF) www.mhlw.go.jp ↗