日本、2026年10月1日からカスタマーハラスメント・求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が事業主の義務に
一次出典は日本政府の発表(日本語)です。
2026年(令和8年)10月1日から、日本の事業主は、カスハラ防止のために講ずべき措置10項目と、求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止のために講ずべき措置11項目を必ず実施しなければならない。根拠は改正労働施策総合推進法等(令和7年法律第63号)・改正男女雇用機会均等法と指針(令和8年厚生労働省告示第51号・第52号)であり、施行日は令和8年政令第17号で定められた。
主な情報
| 施行日 | 2026年(令和8年)10月1日 — 令和8年政令第17号が改正法(令和7年法律第63号)の施行期日として定めた |
|---|---|
| 根拠法令・指針 | 改正労働施策総合推進法等(令和7年法律第63号)・改正男女雇用機会均等法、指針=令和8年厚生労働省告示第51号(顧客等の言動)・第52号(求職活動等において行われる性的な言動) |
| カスハラの3要素 | ①顧客等の言動であること ②業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものであること ③労働者の就業環境が害されること — すべてを満たす必要があり、電話やSNSなどインターネット上で行われるものも含まれる |
| 顧客等の範囲 | 顧客、取引先、施設(駅・空港・病院・学校・福祉施設・公共施設など)の利用者、その他その事業に関係を有する者(今後、商品の購入やサービスの利用の可能性がある者を含む) |
| 事業主が必ず講ずべき措置の数 | カスハラ10項目、求職者等セクシュアルハラスメント11項目(リーフレット詳細版による)。問い合わせ先は都道府県労働局雇用環境・均等部(室)、受付は8時30分~17時15分(土・日・祝日・年末年始を除く) |
最終確認:
改正労働施策総合推進法等(令和7年法律第63号)と改正男女雇用機会均等法により、2026年(令和8年)10月1日から、事業主に職場におけるカスタマーハラスメント(カスハラ)対策と求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が義務づけられる。施行日は令和8年政令第17号で定められ、講ずべき措置の内容は令和8年厚生労働省告示第51号(職場において行われる顧客等の言動に起因する問題)と同第52号(求職活動等において行われる性的な言動に起因する問題)の指針に定められている。カスハラとは、職場において行われる①顧客等の言動であって、②雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものをいい、3つの要素をすべて満たすものを指す。電話やSNSなどインターネット上で行われるものも含まれる。事業主が必ず講じなければならない措置は、カスハラが10項目、求職者等セクシュアルハラスメントが11項目として、リーフレットに整理されている。
背景 — なぜこの改正なのか
厚生労働省の案内ページによれば、今回の改正は令和7年法律第63号であり、公布に関する通知は令和7年6月11日付(基発0611第1号・雇均発0611第1号)で発出された。同ページは、改正法が公布の日から起算して1年6か月以内において政令で定める日に施行予定(一部の規定は令和8年4月1日施行予定)と案内しており、その後、令和8年政令第17号が施行日を令和8年10月1日と定めた。同ページは、関係法令として令和8年厚生労働省令第18号(関係省令の整備)と令和8年厚生労働省告示第53号(関係告示の整備等)を併せて案内している。同ページは、必要な省令・指針等の改正・通知の発出について「公布され次第、順次お知らせする」と記している。
以下の要約は政府発表・一次出典に基づく事実整理であり、政策への評価や意見ではありません。
国レベルの制度に基づく整理です。市区町村により制度・運用が異なる場合がありますので、申請前に公式窓口でご確認ください。
よくある質問
カスハラはどこまで該当しますか?
厚生労働省のリーフレット(詳細版)によると、職場において行われる①顧客等の言動であって、②雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものをいい、3つの要素をすべて満たすものを指します。社会通念上許容される範囲を超えた言動の例としては、要求にそもそも理由がないもの、商品・サービスとまったく関係のない要求、契約等で想定したサービスを著しく超える要求、対応が著しく困難または不可能な要求、不当な損害賠償の要求のほか、身体的な攻撃(暴行・傷害など)・精神的な攻撃(脅迫・中傷・名誉毀損・侮辱・暴言・土下座の要求など)・威圧的な言動・継続的で執拗な言動・拘束的な言動(退去不応・居座り・監禁)が示されています。ただし、顧客等の苦情のすべてがカスハラに該当するわけではなく、障害者が不当な差別的取扱いをしないことを求めることや、社会的障壁の除去が必要である旨を表明すること自体は、カスハラに該当しないと明記されています。
求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策は誰を対象としますか?
求職者等とは、求職者(企業の求人に応募する者)と、求職者以外の者であって、事業主が実施する労働者の採用に資する活動に参加する者または教育実習・看護実習その他の実習を受ける者をいいます。求職活動等には、企業の採用面接への参加、就職説明会への参加、企業が雇用する労働者に対する訪問、インターンシップへの参加、教育実習・看護実習などの実習の受講が例示されており、SNSなどオンラインを通じたものやオンライン上で行われるものも含まれます。
事業主は何を準備すればよいですか?
リーフレットは、事業主に対し、改正法・指針の内容に沿った対策の準備を進めるよう案内しています。カスハラについては、断固たる態度で対応し労働者を守るという方針の明確化・周知・啓発、カスハラの内容とあらかじめ定めた対処内容の周知、相談窓口をあらかじめ定めて周知し担当者が適切に対応できるようにすること、事実関係の迅速かつ正確な確認、被害者に対する配慮の措置、再発防止のための措置、特に悪質と思われるカスハラへの対処方針をあらかじめ定めて周知しその対処ができる体制を整備すること、相談者等のプライバシーを保護するための措置とその周知、相談したこと等を理由に不利益な取扱いをされない旨の定めと周知が、必ず講じなければならない措置として挙げられています。問い合わせは都道府県労働局雇用環境・均等部(室)で受け付けており、受付時間は8時30分から17時15分まで(土・日・祝日・年末年始を除く)です。