日本の改正住宅セーフティネット法(令和6年法律第43号)が令和7年(2025年)10月1日に施行 — 「居住サポート住宅」の認定制度と家賃債務保証業者の認定制度を創設、居住支援法人の業務に残置物処理を追加
一次出典は日本政府の発表(日本語)です。
改正住宅セーフティネット法(令和6年法律第43号)は2024年6月5日に公布され、2025年10月1日に施行された。概要資料によれば、居住サポート住宅(法律上は「居住安定援助賃貸住宅」)の認定制度と家賃債務保証業者の認定制度が創設され、居住支援法人の業務に入居者からの委託に基づく残置物処理が追加され、終身建物賃貸借の認可手続が簡素化された。居住サポート住宅の認定は市区町村長(福祉事務所設置)等が、家賃債務保証業者の認定は国土交通大臣が行う。制度上、住宅確保要配慮者は法律において低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世帯と定められ、省令において外国人等が定められており、具体的な範囲と該当の有無の確認方法は国土交通省が別の資料で案内している。
主な情報
| 根拠・公布・施行日 | 「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律等の一部を改正する法律」(令和6年法律第43号)。2024年6月5日公布、2025年10月1日施行 |
|---|---|
| 改正法の三つの柱 | 国土交通省の概要資料は、改正法を①大家が賃貸住宅を提供しやすく、要配慮者が円滑に入居できる市場環境の整備②居住支援法人等が入居中サポートを行う賃貸住宅の供給促進③住宅施策と福祉施策が連携した地域の居住支援体制の強化 として整理している |
| 居住サポート住宅 — 創設と認定主体 | 概要資料は、居住サポート住宅(法律上は「居住安定援助賃貸住宅」)の認定制度の創設を改正内容として記載している。居住支援法人等が要配慮者のニーズに応じて安否確認、見守り、適切な福祉サービスへのつなぎを行う住宅であり、認定は市区町村長(福祉事務所設置)等が行う。国土交通省の制度案内は、サポートを行う者が居住支援法人以外に社会福祉法人・NPO法人・管理会社等でも可能と記載している。生活保護受給者が入居する場合、住宅扶助費(家賃)について代理納付を原則化し、入居する要配慮者については認定保証業者が家賃債務保証を原則引き受けると記載されている。認定申請や検索・閲覧は「居住サポート住宅情報提供システム」を活用するよう案内されている |
| 家賃債務保証 — 登録と認定 | 登録家賃債務保証業者制度は、適正に業務を行うことができる者として一定の要件を満たす業者を国土交通大臣が登録する制度である。概要資料は、要配慮者が利用しやすい家賃債務保証業者(認定保証業者)を国土交通大臣が認定する認定制度の創設を改正内容として記載しており、国土交通省の制度案内は、認定の対象を登録家賃債務保証業者等のうち一定の要件を満たす者と記載している。住宅金融支援機構の家賃債務保証保険により要配慮者への保証リスクを低減する仕組みも記載されている |
| 終身建物賃貸借 | 概要資料は、終身建物賃貸借(賃借人の死亡時まで更新がなく、死亡時に終了して相続人に相続されない賃貸借)の認可手続を、住宅ごとの認可から事業者の認可へ簡素化することを改正内容として記載している |
| 残置物処理(2025年10月1日に追加) | 入居者死亡時の残置物処理を円滑に行うため、2025年10月1日から、居住支援法人の業務に「入居者からの委託に基づく残置物処理」が追加された。その実施に当たっては、2021年6月に国土交通省・法務省が共同で策定した「残置物の処理等に関するモデル契約条項」を活用することとされている |
| 住宅確保要配慮者の範囲 | 法律において低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世帯と定められ、省令において外国人等が定められている。このほか、地方公共団体が賃貸住宅供給促進計画を定めることにより、要配慮者を追加することができる(例えば、新婚世帯など)。省令が定める外国人等の具体的な要件はこの案内の本文には記載されておらず、国土交通省は、具体的な範囲を別の資料「住宅確保要配慮者の範囲について」で、要配慮者に該当するかどうかの確認方法を施行通知の別紙1別添「住宅確保要配慮者の確認方法」及び「住宅確保要配慮者であることの確認方法について(事務連絡)」で案内している |
| セーフティネット登録住宅 | 賃貸人が住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅として、都道府県・政令市・中核市に登録することができる制度。都道府県等が、登録された住宅の情報を要配慮者等に広く提供し、要配慮者がその情報を見て賃貸人に入居を申し込むという仕組み |
| 経済的支援 | セーフティネット専用住宅又は居住サポート住宅の改修費に対する補助制度があり、改修費補助を受けた住宅については、10年間は入居者を住宅確保要配慮者に限定したセーフティネット専用住宅又は居住サポート住宅として管理する必要がある。改修費補助制度の詳細は、案内が地方公共団体又は国の改修費補助事業の募集HPで確認するよう案内している。入居者負担の軽減としては、家賃・家賃債務保証料等の低廉化及びこれらの住宅への住替えに対する補助があり、いずれも低額所得者が入居する場合に地方公共団体と国が協力して補助を行うもので、その詳細は案内が地方公共団体に確認するよう案内している。この補助の実施の有無は地方公共団体によって異なり、国土交通省は「補助を実施している自治体一覧(令和7年8月時点)」(2025年8月時点)を別途公開している。金額は案内には記載されていない |
| 目標(KPI) | 概要資料は、目標・効果として①居住サポート住宅の供給戸数を施行後10年間で10万戸②居住支援協議会を設立した市区町村の人口カバー率を施行後10年間で9割と記載している |
最終確認:
令和6年(2024年)の通常国会において「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律等の一部を改正する法律」(令和6年法律第43号)が成立し、住宅セーフティネット法が改正された。同法は2024年6月5日に公布され、2025年10月1日に施行された。国土交通省の概要資料は、改正法を三つの柱として整理している。①大家が賃貸住宅を提供しやすく、要配慮者が円滑に入居できる市場環境の整備 — 終身建物賃貸借の認可手続の簡素化(住宅ごとの認可から事業者の認可へ)、居住支援法人の業務に、入居者からの委託に基づく残置物処理を追加。②居住支援法人等が入居中サポートを行う賃貸住宅の供給促進 — 居住サポート住宅(法律上は「居住安定援助賃貸住宅」)の認定制度の創設と、家賃債務保証業者の認定制度の創設。③住宅施策と福祉施策が連携した地域の居住支援体制の強化 — 国土交通大臣及び厚生労働大臣が共同で基本方針を策定、市区町村による居住支援協議会の設置を促進(努力義務化)。居住サポート住宅は、居住支援法人等が要配慮者のニーズに応じて安否確認、見守り、適切な福祉サービスへのつなぎを行う住宅であり、認定は市区町村長(福祉事務所設置)等が行う。家賃債務保証業者の認定は国土交通大臣が行う。制度上、住宅確保要配慮者は、法律において低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世帯と定められ、省令において外国人等が定められているが、省令が定める外国人等の具体的な要件は国土交通省の案内の本文には記載されておらず、範囲と該当の有無の確認方法は別の資料で案内されている。
以下の要約は政府発表・一次出典に基づく事実整理であり、政策への評価や意見ではありません。
国レベルの制度に基づく整理です。市区町村により制度・運用が異なる場合がありますので、申請前に公式窓口でご確認ください。
よくある質問
外国人も「住宅確保要配慮者」に当たりますか?
国土交通省の案内は、住宅確保要配慮者が法律において低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世帯と定められ、省令において外国人等が定められていると記載しています。ただし、この案内には省令が定める外国人等の具体的な要件は記載されておらず、具体的な範囲は別の資料「住宅確保要配慮者の範囲について」に、該当の有無の確認方法は施行通知の別紙1別添「住宅確保要配慮者の確認方法」と「住宅確保要配慮者であることの確認方法について(事務連絡)」にまとめられていると案内しています。これらの資料は、上記の国土交通省の制度案内のページにリンクされています。このほか、地方公共団体が賃貸住宅供給促進計画を定めれば、要配慮者を追加することができます。
居住サポート住宅はどこで探せますか?
国土交通省の案内は、認定申請を行う場合や居住サポート住宅の検索・閲覧を行う場合には「居住サポート住宅情報提供システム」を、セーフティネット登録住宅の検索・閲覧には「セーフティネット住宅情報提供システム」を活用するよう案内しています。
家賃や保証料を安くする補助はいくらですか?
国土交通省の案内は、家賃・家賃債務保証料等の低廉化補助と住替え支援の補助があり、低額所得者がセーフティネット専用住宅又は居住サポート住宅に入居する場合に地方公共団体と国が協力して補助を行うとだけ記載しており、金額は記載されていません。案内は、この補助制度の詳細を地方公共団体に確認するよう案内しています。また、この補助の実施の有無は地方公共団体によって異なり、国土交通省は「補助を実施している自治体一覧(令和7年8月時点)」(2025年8月時点)を別途公開しています。なお、住宅の改修に対する補助(改修費補助)は対象が異なる別の制度で、その詳細は地方公共団体又は国の改修費補助事業の募集HPで確認するよう案内しています。
居住サポート住宅は誰が認定しますか?
国土交通省の概要資料は、居住サポート住宅(法律上は「居住安定援助賃貸住宅」)の認定を市区町村長(福祉事務所設置)等が行うと記載しています。家賃債務保証業者の認定主体は国土交通大臣であり、二つの認定制度の主体が異なります。