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日本の不当寄附勧誘防止法 — 困惑させる寄附の勧誘の禁止・寄附の意思表示の取消権(2023年1月5日施行、6月1日に全規定の施行完了)

一次出典は日本政府の発表(日本語)です。

日本の不当寄附勧誘防止法(令和4年法律第105号)は、不退去・退去妨害など6つの行為によって寄附者を困惑させる勧誘と、借入れ・居住用の建物の処分による寄附資金の調達の要求を禁止し、不当な勧誘により困惑して寄附の意思表示をした場合にその意思表示を取り消すことができるようにしている(行使期間は類型に応じて1年・5年または3年・10年)。2022年12月16日に公布されて2023年1月5日に施行され、4月1日と6月1日を経て、6月1日に全ての規定の施行が完了した。

主な情報

禁止される不当な勧誘行為の6類型(第4条) ① 不退去 ② 退去妨害 ③ 勧誘をすることを告げずに退去困難な場所へ同行すること ④ 威迫する言動を交えて相談の連絡を妨害すること ⑤ 恋愛感情等に乗じて関係の破綻を告知すること ⑥ 霊感等による知見を用いた告知 — これらによって寄附者を困惑させることを禁止している
資金調達の要求の禁止(第5条) 借入れ、または居住用の建物等や生活の維持に欠くことのできない事業用の資産であって事業の継続に欠くことのできないものの処分によって、寄附のための資金を調達することを要求してはならない
取消権(第8条)と行使期間(第9条) 不当な勧誘により困惑して寄附の意思表示をした場合、その意思表示を取り消すことができる。行使期間は追認をすることができる時から・寄附の時からそれぞれ起算し、第4条①〜⑤の類型は1年・5年、⑥の類型(霊感等による知見を用いた告知)は3年・10年である。ただし消費者契約に当たる場合には消費者契約法により取り消すこととなる
家族のための特例(第10条) 保全される債権が扶養義務等に係る定期金債権(婚姻費用・養育費等)である場合、この法律・消費者契約法に基づく寄附(金銭の寄附に限る)の取消権と寄附した金銭の返還請求権について、履行期が到来していなくても債権者代位権を行使できるようにする(民法上は履行期が到来した分のみ可能)
相談窓口と支援(第11条) 消費者ホットライン188。第11条は、取消権や債権者代位権の適切な行使により被害の回復等を図ることができるよう、法テラス(日本司法支援センター)と関係機関・関係団体等の連携の強化を通じた利用しやすい相談体制の整備など、必要な支援に努めると定めている
配慮義務(第3条) 寄附の勧誘を行うに当たっては、① 自由な意思を抑圧し適切な判断をすることが困難な状態に陥ることがないようにすること ② 寄附者やその配偶者・親族の生活の維持を困難にすることがないようにすること ③ 勧誘を行う法人等を明らかにし、寄附される財産の使途について誤認させるおそれがないようにすること — の3つに十分配慮しなければならない
対象の範囲 「法人等」=法人または法人でない社団・財団で代表者または管理人の定めのあるもの。契約による寄附に加えて、契約によらない寄附(単独行為)も対象である(第2条)
法令・目的 「法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律」(令和4年法律第105号)。法人等による不当な寄附の勧誘を禁止し、当該法人等に対する行政上の措置等を定めて、消費者契約法と相まって寄附の勧誘を受ける者の保護を図る
行政措置・罰則(第6・7条、第16〜18条) 配慮義務(第3条)の遵守については、個人の権利の保護に著しい支障が生じていると明らかに認められ、かつ同様の支障が生ずるおそれが著しい場合に、遵守すべき事項を示して勧告することができ、従わないときは公表することができる(第6条)。禁止行為(第4・5条)については、不特定または多数の個人に対する違反行為が認められ、継続するおそれが著しい場合に、必要な措置をとるよう勧告することができ、措置をとらないときは命令・公表する(第7条)。第7条違反には、虚偽の報告等に50万円以下の罰金、命令違反に1年以下の拘禁刑・100万円以下の罰金の罰則がある(両罰規定あり)
施行日 2022年12月16日公布 → 公布の日から起算して20日を経過した日である2023年1月5日に、一部の規定を除いて施行。第5〜7条と第16〜18条は2023年4月1日(令和5年政令第83号がこの施行日を定めた)、第4条第3号・第4号および第8条(第4条第3号・第4号に係る部分に限る)は2023年6月1日に施行され、その日をもって全ての規定の施行が完了した。施行後2年を目途に見直すこととされている
信教の自由への配慮(第12条) 法律の運用に当たっては、法人等の活動において寄附が果たす役割の重要性に留意しつつ、信教の自由等に十分配慮しなければならない

最終確認:

「法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律」(令和4年法律第105号)は、法人等による不当な寄附の勧誘を禁止し、行政上の措置等を定めて、消費者契約法と相まって寄附の勧誘を受ける者の保護を図る法律である。契約による寄附だけでなく、契約によらない寄附(単独行為)も対象となる。勧誘に際しての配慮義務(第3条)とあわせて、不退去、退去妨害、勧誘をすることを告げずに退去困難な場所へ同行すること、威迫する言動を交えて相談の連絡を妨害すること、恋愛感情等に乗じて関係の破綻を告知すること、霊感等による知見を用いた告知の6つによって寄附者を困惑させる行為を禁止している(第4条)。借入れや、居住用の建物等の処分によって寄附のための資金を調達することを要求することも禁止される(第5条)。不当な勧誘により困惑して寄附の意思表示をした場合には、その意思表示を取り消すことができる(第8条)。ただし行使期間があり、第4条①〜⑤の類型は追認をすることができる時から1年・寄附の時から5年、⑥の類型は3年・10年であり、消費者契約に当たる場合には消費者契約法により取り消すこととなる(第9条)。法律は2022年12月16日に公布され、一部の規定を除いて2023年1月5日に施行された。第5〜7条と第16〜18条が2023年4月1日、第4条第3号・第4号および第8条(第4条第3号・第4号に係る部分に限る)が2023年6月1日に施行され、その日をもって全ての規定の施行が完了した。法律の運用に当たっては、法人等の活動において寄附が果たす役割の重要性に留意しつつ、信教の自由等に十分配慮しなければならないと定めている(第12条)。

以下の要約は政府発表・一次出典に基づく事実整理であり、政策への評価や意見ではありません。

国レベルの制度に基づく整理です。市区町村により制度・運用が異なる場合がありますので、申請前に公式窓口でご確認ください。

よくある質問

どのような勧誘が禁止されますか。

第4条は、① 不退去 ② 退去妨害 ③ 勧誘をすることを告げずに退去困難な場所へ同行すること ④ 威迫する言動を交えて相談の連絡を妨害すること ⑤ 恋愛感情等に乗じて関係の破綻を告知すること ⑥ 霊感等による知見を用いた告知 — この6つによって寄附者を困惑させることを禁止しています。第5条は、借入れや、居住用の建物等または生活の維持に欠くことのできない事業用の資産であって事業の継続に欠くことのできないものの処分によって寄附の資金を調達することを要求することを禁止しています。これとは別に、第3条は勧誘に際して守るべき配慮義務の3つを定めています。

すでにした寄附を取り戻すことはできますか。期限はありますか。

第8条により、不当な勧誘によって困惑して寄附の意思表示をした場合には、その意思表示を取り消すことができます。第9条の行使期間は、追認をすることができる時からと寄附の時からそれぞれ起算し、第4条①〜⑤の類型は1年・5年、⑥の類型(霊感等による知見を用いた告知)は3年・10年です。消費者契約に当たる場合には消費者契約法により取り消すこととなります。

この法律は2023年1月5日に全て施行されたのですか。

いいえ。2023年1月5日(公布の日から起算して20日を経過した日)に施行されたのは、一部の規定を除いた部分です。第5〜7条と第16〜18条は2023年4月1日に、第4条第3号・第4号およびこれに係る部分に限った第8条は2023年6月1日に施行され、その日をもって全ての規定の施行が完了しました。

家族が寄附を取り戻させることはできますか。

第10条は、保全される債権が扶養義務等に係る定期金債権(婚姻費用・養育費等)である場合に特例を設けています。この法律・消費者契約法に基づく寄附(金銭の寄附に限る)の取消権と寄附した金銭の返還請求権について、民法上は履行期が到来した分のみ可能な債権者代位権を、履行期が到来していなくても行使できるようにしています。

被害があったときはどこに相談しますか。

消費者庁のページに掲載された政府広報の案内によると、本人や周囲の人が被害を受けた場合には、まず消費者ホットライン188に相談するよう案内しています。また、同じ案内は、消費者契約法等の改正により霊感商法等による被害の救済が拡充されたとしています。法第11条は、取消権や債権者代位権の適切な行使により被害の回復を図ることができるよう、法テラス(日本司法支援センター)と関係機関の連携の強化など必要な支援に努めると定めています。

一次出典

消費者庁 — 法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律 www.caa.go.jp ↗

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